「ファーブル昆虫記」の思い出
小学校のとき国語の教科書に、
ファーブルのことが載っていた。
昆虫博士の、あのファーブルである。
今改めてウィキペディアなど紐解くと、
1800年代のフランスにあって、
ただの虫オタクではなく、
経済的に苦労をしながら優秀な成績で学問を続け、
生物だけでなく物理や化学の本を書いたほか、
作曲や作詞なんかもしちゃう、
多才なマルチ人間だったようである。
でも残念ながら、私が覚えているのは、
そういう、
「ジャン・アンリ・ファーブルがいかに立派だったか」
ということではない。
ファーブルの幼少時代を書いた文章の中に、
「とりわけ虫が好きだったので」
という一文があって、
今であれば、
「あー、
特に虫が好きだったんだな」とわかるけれど、
そのとき、音読させられていた最初のひとりが、
「とりわ、け虫が好きだったので」
と、勝手なところで区切って読んだので、
「鳥は毛虫が好きだったので」
という、もっともらしい文章になってしまった。
先生がそのもっともらしさに一瞬たじろぎ、
「ち、ちがうっ!次!」というと、
後ろの子が今度は、
「トリワケムシ、が好きだったので」
と、まるで、
「トリワケムシ」という虫が存在するかのように読み上げた。
そうなるともう、だーれも正解に到達できないのである。
誰ひとり、
「とりわけ」という言葉を知らなかったのだ。
あ~、
それにしても、そんなめちゃくちゃな授業じゃなく、
ファーブルの偉大さについて記憶しておくべきだなぁ、私。
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