ぽんち絵入り

ぽち

夫は小さいとき、
「ポチ」というオーソドックスな名前の犬を飼っていたそうだ。

弟が生まれる前のことで、
一人っ子用の情緒教育のためだったのだろうなぁ…
と勝手に思っていたら、
義母はあっさり、

「あら、防犯のためよ」

といった。

冬が来て、寒くなってきたころ、
義父は優しい人なので、
「寒かろう」とポチを思いやって、
犬小屋に毛布を入れてやると、
そのポチは、後ろ足を踏ん張って、
前足でぎゅうぎゅう毛布を向こうへ押しやったそうだ。

気に入らなかったらしい。

飼い主の心、飼い犬知らず。

でも、やっぱり、犬は無邪気でかわいい。
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防弾チョッキ

ぱんきちが、会社の事務机の上に、
シャーペンやボールペンをずらっと並べて、

「ほーら!」

と見せてくれたことがあった。

長いの、短いの、太いの、細いの、ぜんぶで13本あった。

「なくしたと思ってたわぁ」

なくしたと思っていたシャーペンやボールペンが、
いったいどこから見つかったかというと、
ぱんきちの”毎日着ている”制服のベストの、
表地と裏地のあいまからだそうである。

胸ポケットの内側に大穴が開いていて、
不幸にしてその穴に落ち込んだ筆記具が、
次々に表地と裏地の間の暗がりに吸い込まれ、
積もり積もって13本にまでなっていた。

筆記具はベストの中で、ずらーっと円を描くように、
日々、彼女を取り囲んでいたことになる。
若干、背中のほうに厚めにたまっていたそうである。

「なーんか、おっかしぃなぁ、って思っててん。
ベスト、重いなぁって」

ベスト?

制服のベストじゃないよそれ、
防弾チョッキだよ。
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そんな真顔で…

煮物がぐつぐつしてきたので、

焦げないように、木ベラでかき混ぜながら、

「あーぶく立った、煮え立った

煮えたかどうだか食べてみよ

むしゃむしゃむしゃ

まだ煮えない」

と歌っていたら、テーブルで待っていた夫が驚いて、

「えっ!まだ煮えないの?」と真顔でいった。

いや、もうほぼ煮えてますよぉ~。

今のは”歌”ですので……。
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金曜日音頭

金曜日がくると、ぱんきちはよく、

「金曜日♪金曜日♪」

といった。

ほどよい疲れと、週末が始まる期待感、
「金曜日♪」には、
無限のうれしさがこめられていた。

言い方には決まりがあって、

「きんようび!(ア・ソレ)きんようび!(ア・ヨイショ)」

という風に、ふしをつけないといけないのである。

やがてぱんきちがヨメに行って、職場を離れても、
金曜日が来ると私たちは、

「きんようび!きんようび!」

といった。

さらに、私が転職して職場を去り、
ハマコさんが育児休暇を取り、
シバコさんがヨメに行って転勤しても、
金曜日が来ると私達は、メールのやりとりの中で、
「きんようび!きんようび!」と音頭を踊る。

金曜日音頭はこうして歌い継がれる。
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せっけん

ぼやーっとテレビなど見ていると浴室の夫から、
「おーい」と呼ばれる。
「はいはい?なになに?」
「ごめんだけど、せっけん取ってくれる?」

私はボディソープだからせっけんを使わない。

その記憶も薄れない後日、別の日に、
「ごめーん、せっけーん(汗)」

だから、
「あのさ、ケチでいうんじゃないんだけど、
せっけん、
ムダに使い過ぎなんじゃない?」といってみた。

夫は悪びれもせず、「そお?」と眉を上げる。

「ぼくはただ、羊のイラストみたいに、
泡だらけになりたいだけなんだけど……」

……。

夫は、昨年の今頃、
薄型テレビを46型にするか、42型でガマンするか、
何週間も迷った挙句、財布を出す段になって、
買うこと自体を辞めた。

理由は「宇宙の色が気に入らないから」

もう少し待てば、映像技術が進歩して、
宇宙が「もっと宇宙らしく」映るに違いないというのだ。

私は宇宙の色を肉眼で見たことがないので、
なんともいえなかったが、
でもまあ、誰にでもこだわりはある。

いいよいいよ、わかったよ。
せっけんくらい好きなだけ使って、
羊のイラストみたいに泡だらけになりなよ。

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啓蟄(けいちつ)

啓蟄…二十四節気のひとつ。冬ごもりの虫が地中からはい出るころ。太陽暦で3月6日ごろ。(大辞泉)

引継ぎが始まって、
毎日少しずつ新しい仕事を覚えていっている。

引き継いでくれる人は、
こんな風に職場を去ることになって、
理不尽な、あほらしい思いをしているだろうに、
ひとつひとつ、懇切丁寧に教えてくれるのだ。

帰宅後は、夜遅くまで求人サイトに向き合って、
仕事自体の少なさにおののき、不安でいっぱいだろうに、
前の席の人も、斜め前の人も、
左横の人も、
相変わらず、冗談と笑いが絶えない。

すごい人たちだ。
驚嘆する。

夜道を歩きながら、
「いろんな人にお世話になってるよナー」
と思うと、
酔っ払いみたいに、
なんだか泣けてきた。

生きているだけで、
生きて、
「みなさんありがとー、お互いにがんばろうねー」と思えるだけで、
シアワセじゃない?
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あ~なるほど

ぱんきちがある日、
日ごろ毛嫌いしている同僚の男子に、
飴玉だったか、ひとくちチョコだったか、
ちいさいお菓子をひとつ、
あげたことがあった。

その子がちょっと驚いてお礼をいい、
立ち去ったあとで私が、
「へ~、偉いじゃん」というと、
「まーね」と答えた。

「一日一善。
今日はもう、これでノルマ達成だよ」

え……。

あ、そういうこと!?
さっきの、「一善」だったんだ。
あ~なるほど。

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よろしくね

Pさんは100キロはあろうかというぽっちゃり系の巨漢で、
立ち歩くと場所をとり、
座っているだけで視界を遮り、
何もしていないのにひとり汗をぬぐっているような人だったが、
あるとき健診でお医者から、
「今のままだと死にます」といわれて一念発起し、
すべての食品のカロリーと栄養素を、
それこそ仕事の商品知識以上に熱心に勉強して、
ご飯お茶碗一杯何キロカロリー、
ほうれんそうのおしたし何キロカロリー、
カキフライ5個で何キロカロリーと、
調味料込みでスラスラといえるまでになり、
成人男子の一日の必要摂取量以下に抑える毎日を送った。

そして、2ヶ月で16キロ痩せた。

そのPさんが席替えで、明日から私の左隣にやってくる。

体格が性質を引っ張る、というのは本当だろうか。
私は疑わしいと思う。

だってすっかり痩せたPさんは「普通の人」の体型になり、
面立ちも変わって「だれ?」というくらいになったのに、
性格はやっぱり柔和なままだ。

何をいっても、「えへへ」と微笑んでいる。

Pさんはコンピュータに強く、
重いものを率先して持ってくれるし、
商品や社内システムにも詳しいけど、
何をいっても「えへへ」と微笑むから、
私の中の「S」がむっくり起き上がって、
調子に乗ってつい、いじめてしまうかも知れない。

ごめんね、Pさん。
今のうちに謝っておく。

Psann

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たいやき2

少し前、ここに「たいやき」のことを書いた。
お正月だ。

実家近くの神社の参道で、初詣客相手の屋台が立ち並ぶ中、
ふと、久しぶりに食べたいなと思っただけのことだが、
どうやら、今年2009年は「たいやき生誕100周年」らしい(笑)
(アゴラ2008年12月号)

甘いものが貴重だった昔、
縁起がよくて、なかなか食べることができない「鯛」の形を模した庶民のお菓子、
という訳で大人気となり、
昭和の時代には、あんこを尻尾に入れるか否かの論争まであったそうだ。

元祖は、浪花家総本店とか。
http://www.wagashi.or.jp/tokyo/shop/0510.htm

たいやきの鯛はみんなおんなじ顔をしていると思っていたら、
ちがうのだ。
お店によってちょっとずつおもむきが違うらしい。
横から見た魚はみんな、クチが「への字」だが、
そのカーブがきついのやら、比較的ゆるいのやら。
への字カーブがきついたいやきは、とてもりりしい。

寒い日でも、店先に並んで買う。
並んででも買うから焼きたての、ほくほくのが手に入る。
アタマから食べる人、尻尾からかじる人、
お腹のところでぱかっと割って、上がった湯気に驚く人。

あんこの上品な甘さがじんわり広がる。
Taiyaki

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プレゼント

もう何年も前、シバコさんからもらったメモ帳を、
大切に、ちょっとずつ使っている。

ディック・ブルーナの展覧会に行ったとき買ってくれたもので、
6.5センチ四方の白紙の一枚一枚に、
王冠をかぶった特別なミッフィが小さく描かれている。

メモ帳は縦横だけでなく高さも6.5センチなので、
見かけはちょうど、大きいサイコロキャラメルみたい。
サイコロキャラメルの側面に、
全部の用紙を横断するかたちで、同じ、王冠をかぶった特別なミッフィが大きく印刷されていて、
上から使っていくので、
いま、耳の先っちょだけが欠けてしまった。

耳の先は、いろんなことを書いて、たくさんの人に配られた。

プレゼントがうれしいのは、品物そのものもだけど、
それを選んでお金を払うひととき、
その人が私達のことを考えてくれたからだ。

シバコさんはミッフィの展覧会に行ったとき、
私がミッフィに目がないことを覚えていて、わざわざお土産を選んでくれたのだ。
Miffy
王冠をかぶった特別なミッフィの耳の先は、これまでに、
いろんなことを書いて、たくさんの人に配られていった。

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そうじゃないよね?!

愛すべき後輩・ぱんきちがめでたくご結婚するとき、
課員一同でお祝いをすることになった。

何がいいか本人に聞いたところ、
「ちょっと考えてみる」といって何日も迷った挙句、
「フロノフタ」といってきた。

は?
フロノフタ?
……もしかして、「風呂の蓋」?!

「マジメに考えろ!」とクレームをつけようとしたところ、
横からハマコさんがすかさず、
「あ、いいやんいいやん、それ、風呂の蓋」
と合いの手を入れる。
「沸かしたお風呂、混ぜるときとかに便利だよね」

……。

ねえねえみんな、
結婚祝いにお風呂の蓋って、それ、ちょっとちがうよね?
それに、造り酒屋じゃあるまいし、
お風呂の蓋って、そういう風に使うものじゃないよね?
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どんなとき?

「どんなときに、”自分も大人になったなぁ…”って感じる?例えば私は、
『湯気の立ってるお鍋とか、どんぶりを持ち上げてみたらすっごく熱かったけど、
ここで手を離したら大惨事になるから、我慢してテーブルまで運んだとき』なんだけど?」

といったらぱんきちが、さんざん考えた挙句、

「ボタンかけてるとき」

と答えた。
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ぱんきち、今も、ボタンかけながら、
「私って、大人になったなぁ…」ってしみじみしてるんだろうか。

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一年の終わりに

いいことが何もなく、さんざんだと思っていた年の暮れに、
女優かだれか美しい人が、テレビのインタビューに答えて、
「素晴らしい一年でした」とにっこり微笑んだ。

私は驚いてスプーンを落としそうになり、すぐ我に返って、
「そりゃそうだよねぇ、当たり前だよ」と頷いた。

「私がさんざんだったからって…、そりゃそうだよね、
それぞれの一年があるもんね、あは、あははは……(汗)」

あれからもう何年も経った。

******

あとわずかを残して、2008年はよい年だった。

本やテレビの番組も含めて、気づきの多い、貴重な出会いがたくさんあったし、
できのよい友人達から多くのものを学んだ。

バカな失敗もあれこれしたし、悔いが残ることも盛りだくさん、
将来の不安もなくはないが、
総じて、
2008年はよい年だった。

でも、そうでない人もいるに違いないのだ。
いいことがひとつもなく、
さんざんで、
早く一年をリセットしたいと思っている人も。

だからそぉっと、静かに、音を立てずに歩く。

2008年が楽しかった人にも、そうでない人にも、
実りの多い、明るい新年が来ますように。

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冬休み

長い休みに入ると、
不規則な生活が、規則正しく続いていく……
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明日休みだからって、毎晩夜更かししちゃ、だめだよー
特に、テレビや撮り貯めた録画を見ながら、いつのまにかソファやカーペットで寝るのは厳禁だよー
風邪ひいちゃうよー

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台無しの意味

久しぶりに実家に電話をかけたら、母が前のめりに、

「元気なの?大丈夫なの?どうなの?仕事は?」

元気です。
なんとかやってます。

「ほんとにねえ。もうねえ。どうなっちゃうのかしらねえ」

当人以上に世の中の先行きに気をもんでいる。

私は私で、この笑っちゃうしかない不況にあって、
両親が年金をもらえる年齢に達していて本当によかったと思う。

『人生の半分は親に、残りの半分は子供に、それぞれ台無しにされる』

といったのは、誰だっただろうか。

でもその「台無し」とは、本当にめちゃめちゃにされる、ということではなくて、
心配したり、心配されたり、心配されたり、心配したり、
ある種幸せな「台無し」ではないのかと。

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I wish...

Merry_christmas

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王様の耳

その課長さんは、頭髪はロマンスグレー、銀縁の上品なメガネをかけ、
いつもニコニコと柔和そうな笑顔で物腰も柔らか、
メーカーの万年課長というよりは、どこか、”小さなパイプオルガンがある森の教会の牧師さん”といった風情だったので、
彼の頭に乗っかっているのが、実はまるごと全部カツラなのだと知った時は仰天した。

「絶対、ぜったい、ぜーったいに、誰にもいっちゃだめだよっ」

そう前置きしてこの巨大な秘密を告げると、ぱんきちは目をまんまるにして驚き、
そわそわと、落ち着かなく歩き回り始めた。

おしゃべり好きのぱんきちには、「××課長がハゲである」というオドロキ以上に、
それを秘密にしておくことが大変だったのだ。

一日を耐え抜いたあと、帰宅して庭に穴を掘り、叫んだという。

「王様の耳はロバのみみ~、王様の耳はロバのみみ~
××課長はハゲあたま~、××課長はハゲあたま~」

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これでいいのだ

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身をよじって

たぶんお正月だったと思うが、甥っ子がまだほんの赤ん坊だった頃、夫と私、姉、甥の4人で出かけたことがあった。

ひと通り買い物を済ませて駐車場に戻り、さあ帰ろうというときになって姉が、

「やっぱりもうちょっと見たいところがあるから、悪いけど、この子を連れて先に帰っててくれない?」という。

私たちは快諾し、夫が運転席、私が甥を抱えて後席に乗り込み、ドアをばたんっと閉めると、甥はすぐさま異常を察知し、私の膝の上で顔をひきつらせてリアウィンドを振り返った。
彼の母親は天井の低い、薄暗い、陰気な駐車場の弱々しい蛍光灯の下で、にこにこと手を振っている。

車が発進し、手を振る姉が遠ざかっていくと、甥はすぐさま、
「ママが!ママが!」と絶叫した。

「ママね、まだお買い物」
といっても、ますます顔が赤くなって風船を膨らましている人みたいなのである。

「ママが!ママが!」

甥は私の膝の上で立ち上がり、黄色いひよこを刺繍した、白いカーディガンの身をよじって、絶叫しつつぼろぼろと涙をこぼす。

「なんで!なんで!」
「危ないから座りなさい!」
「なんで!なんで!」
「こらっ!」夫も前から加勢する。
「ママがぁぁぁ!」

怪力なのである。
「赤子の手をひねるより…」などといった人は赤子の怪力を知らなかったに違いないのだ。

「ママがぁぁぁ!なんでぇぇぇ!うおおおおおお」

狭い車内に阿鼻叫喚が響き渡った。

どうせ心細さだったに違いないが、彼の主張はあくまでも、「(置き去りにして)ママがかわいそう」というものだったように思う。

甥よ、あんた30年後も、そうやって身をよじって、ヨメから年老いた母を守ってやんなよ。Takkunn1214

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寒い日は

温熱便座で暖をとります。

Nukui_2

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だからさ…

「それじゃ、定時後だったらおなかすいてるから、ご飯食べてからジムに行く?

それとも、ジムに行ってから、ゆっくりご飯食べる?」

と聞くと、ぱんきちがうれしそうに、

「さんせーい♪」と手を挙げた。

だ、だからさ… Pankiti_5

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珍味を食べながら

午後2時ごろお茶室に行くと、先輩女子社員が隅っこの暗がりで、コンビニで買ったおにぎりを、あたまから丸呑みしていた。
「会議が長引いてね~、お昼食べ損なったの」
その人はつっかえた胸をたたきながら眉根を下げて、弁解するようにいった。

しかし前の会社ではぜんぜん違った。

ハマコさんは妊婦のとき、おなかが減って仕方ないので、午前のうちから自席で菓子パンをぱくついていたそうだ。 自席で菓子パン食べていても、誰も気にしないのだ。

そういえば、北海道に案件があったころ、しょっちゅう現地に行く営業の人が、貝柱の干したのをお土産にくれたので、みんなでくちゃくちゃやりながら仕事してたなぁ。
広島に案件があったときは、牡蠣の干したのとかもあったっけ。

昼間っから、珍味を食いながら仕事する人たち。

へんな職場!(笑)

Hamachan

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ぬくぬく

くまくま課長がある日、工場の人とチャンチャンバラバラ電話でやりあったあと、
「がちゃんっ!」と受話器を置いて、「まったく…」とつぶやいた。

「信じられんな、あいつら!お客の状況がぜんぜんわかっとらんっ。
今頃そんなこといわれても、客にどういえばええんや。 狐につつまれたみたいや!」

Kitune
課長、それはたぶん「つつまれた」じゃなくて「つままれた」ですね。

おつかれさまです。

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